自家発電について メリットとデメリット
はじめに
最近電力市場では、自家発電、自家消費が大きく注目されています。
自家発電は、電力会社からの電力供給の有無に関わらずに、需要家(家庭、企業など)が何らかの発電設備を用いて自ら発電を行うことを指します。
自家発電を行う場合、どのようなメリット、デメリットがあるかを、自家発電設備として用いられることが多く、且つ再エネを用いて発電する太陽光発電と、同じく再エネを用いて発電する風力発電を例として挙げつつ説明をして行きたいと思います。
自家発電のメリット.1「電力コストの削減」
自家発電を取り入れることのメリットとしては、まず電力会社からの電力供給ではなく、自給自足でのエネルギー調達ができるという点が挙げられます。
これにより電力会社へ支払っていた電気料金を減らすことが出来ます。
自家発電のメリット.2「環境負荷の低減」
自家発電に多く用いられる発電方式である「太陽光発電」と「風力発電」は、再生可能エネルギーを用いた発電方式であるため、地球環境への負荷を減らすことにつながります。
また、企業に於いては、「SDGs」や、地球温暖化対策への取り組みに繋がり、企業のイメージアップにつながるといったメリットも期待ができます。
自家発電のメリット.3「非常用電源」
前述の通り、自家発電で得た電力は電力会社からの供給とは別なので、停電時でも問題なく電源の確保が可能です。
しかしながら、電力会社から供給を受けている分の電力を使えないということになるので、使用する家電類などは、ある程度限定する必要があるでしょう。
自家発電のデメリット
続いては、自家発電のデメリットについて紹介していきます。
主なデメリットとしては、「設置やメンテナンス等にかかるコスト」、「設置場所の制限」などが挙げられます。
自家発電のデメリット.1「設置やメンテナンス等にかかるコスト」
発電設備を設置・運用する場合は、下記のようなコストが発生してきます。
・「発電機本体」
・「PCS」
・「蓄電池」
これらに加え、
・「設置費用」
・「メンテナンス費用」
などの費用が掛かってくるため、どうしても高額になってしまうのです。
自家発電のデメリット.2「設置場所の制限」
二つ目のデメリットとして、発電設備の設置場所の制限が挙げられます。
例として、太陽光発電であればパネルを並べるための土地、もしくは広い屋根が必要となってきます。
風力発電であれば、太陽光と同じく発電機を設置するための土地、そして風車から発生する音の問題から、近隣の住居からの距離や、住民への確認などが必要となってきます。(一般家庭用の小型風車を除く)
さらに、例として太陽光発電であれば、「しっかりと日光が当たる場所であるか(屋根、地面問わず)」など、十分な発電量を得ることの出来る土地であるかどうかも重要です。
また、太陽光発電は風力発電より設置場所の制限はされませんが、夜間の発電と、天気が悪い日の発電が困難です。
逆に、風力発電は一定の風があれば夜間や台風を除く悪天候でも発電が可能なので、ある程度安定した電力の確保が昼夜問わずに可能です。
風力発電機の夜間運用などに関しては、是非「こちら」の記事をご覧ください。
最後に
本記事では再エネを用いた発電方式を例として挙げていますが、太陽光や風力の他にも、「燃料電池」や「エンジン式発電」、「手回し式発電」なども自家発電の設備として挙げられます。
上記の発電方式であれば、太陽光発電や風力発電のように天候や設置場所に左右されない発電が可能です。
一般家庭と企業とでは運用方針や発電設備の規模などが異なってきますので、ご自身に合った発電方式や設備の規模などを選択し、導入を検討することを推奨いたします。
最後までお読みいただきありがとうございました。
本記事が皆さんのお役に立ったのであれば幸いです。