再エネ運用に向けて 「FIT」と「FIP」とは

「FIT」とは

FIT制度とは、「Feed-in Tariff(フィードインタリフ)」の頭文字から取られたものであり、固定価格買取制度の事を指します。

本制度は、「風力発電」、「太陽光発電」「水力発電」、「地熱発電」、「バイオマス発電」の五種類が対象となっており、一般の方でも本制度を利用することが可能です。

また、一定の売電収入を保証することで発電設備建設などの費用回収目途が立ち、再生可能エネルギーの導入を行いやすくなるといったメリットもあるのです。

 

「FIT」の仕組み

固定価格買取制度とは、再生可能エネルギーから生み出された電気を電力会社に一定の価格、一定の期間で買取を行ってもらうことを国が保証するといった制度のことを指します。

 

再生可能エネルギーを用いて発電したものの、社内や宅内で使用されなかった余剰電力は、電線を通じて電力会社へと送られ、それを電力会社は前述のとおり、国の定めた一定の期間、一定の価格で買取を行います。この買取に用いられる費用は、「再生可能エネルギー発電促進賦課金」によって賄われています。

※「再生可能エネルギー発電促進賦課金」とは、上記の電力買取に要した費用を、電気の使用量に応じて、電気料金の一部として電気の利用者が支払うといったものになります。

 

「FIP」とは

FIP制度とは、「Feed-in Premium(フィードインプレミアム)」の頭文字から取られたものであり、こちらは固定価格買取制度ではなく、再エネ発電事業者が卸市場などで売電したとき、その売電価格に対して一定のプレミアム(補助額)を上乗せすることで再エネ導入の促進を行うといった制度になります。

 

「FIP」の仕組み

FIT制度では、電力会社が再エネ電気を買い取る際の1kWhあたりの単価(調達価格)が定められていますが、FIP制度でも同様に、「基準価格(FIP価格)」が定められます。この「基準価格」は、再エネ電気が効率的に供給される場合に必要な費用の見込み額をベースとして、様々な事情を考慮し、あらかじめ設定されるものです。

FIP制度の開始当初は、この基準価格をFIT制度の調達価格と同じ水準にすることとなっています。

併せて「参照価格」も定められます。「参照価格」とは、市場取引などによって発電事業者が期待できる収入分のことを指します。

また、参照価格は市場価格に連動し、1カ月単位で見直されます。

この「基準価格」と「参照価格」の差を、「プレミアム」として再エネ発電事業者が貰うのです。つまり、再エネ発電事業者は、電気を売った価格にプレミアムが上乗せされた合計分を、収入として受け取ることになります。なお、プレミアムは、参照価格の変動などによって変わってくるため、同様に1カ月ごとの更新が行われます。

 

最後に

最後までお読みいただきありがとうございました。

本記事が皆さんのお役に立ったのであれば幸いです。

また、本サイトではこの記事の他にもソリューションについて解説しているページがございますので、是非そちらもご覧ください。

今回ご紹介いたしました「FIT」と「FIP」につきましても、今後更に詳細に解説した記事を投稿していきたいと考えておりますので、投稿された際には、是非チェックしてみてください。